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簿記検定の学習において、電卓選びは非常に重要なものとなります。なぜなら、選ぶ電卓によって、必要な機能が足りていなかったり、打ちづらく計算のスピードが遅くなったりすることがあるからです。また、電卓というアイテムは時間の限られた試験に大きな影響を及ぼすものとなります。

「とりあえず電卓があれば…」と価格が安く、簿記に不向きな電卓を選ぶのは、資格試験という重要な戦いに弱い武器を持っていくようなものです。ぜひ、簿記に適した電卓(強い武器)を選んで試験に挑むようにしましょう。

日本商工会議所 推奨 学校用電卓 SHARP EL-G37

簿記検定で使用可能な電卓について

日本商工会議所のホームページでは「受験に際しての諸注意事項」として、電卓の「使用不可能な機能」・「使用可能な機能」を下記のように示しています(一部省略)。

《使用不可能な機能》
・印刷(出力)機能
・メロディー(音の出る)機能
・プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)
・辞書機能(文字入力を含む)

《使用可能な機能》
・日数計算
・時間計算
・換算
・税計算
・検算 (音の出ないものに限る)

このように、細かく取り決めが行われています。そのため、関数電卓のような多機能な電卓は使えないので、簿記検定でも問題なく使用できる機能が搭載された電卓を選んでいく必要があります。

簿記に欠かせない機能とあれば便利な機能

では、簿記検定でも問題なく使用できる機能のうち、学習に欠かせない機能とあれば便利な機能についてです。

欠かせない機能

  • メモリー機能《M+・M-等》
  • 定数計算機能《K》
  • 12桁表示

あると便利な機能

  • 桁下げキー《▷》
  • 「00」キー
  • グランドトータル《GT》
  • 日数計算機能

このように、簿記の学習をするうえで、必ず必要な機能は「メモリー機能」「定数計算機能」「12桁表示」です。これらの機能があれば、さまざまな問題を効率よく処理することができるようになります。また、いくつかの合計をまとめて集計できる「GT機能」や利息の計算等で日数を数えたりする場合に便利な「日数計算機能」もあれば実際の問題を解く場合にかなり有利です。

以上を踏まえ、検定試験・普段使い・実務におすすめの電卓を紹介いたします。ぜひ参考にして下さい。

簿記におすすめの電卓3選

おすすめ電卓その1【CASIO:ND-26S(AZ-26S)】

私が実際に使っている電卓でもあります(「ND-26S」と「AZ-26S」の違いは販売ルートが異なるだけです)。簿記検定や実務に必要な機能はすべて兼ね備えており、「画面の見やすさ」と「タッチの感覚」が素晴らしい電卓です。また、背面にどっしりした滑り止めが「4つ」ついているため、安定した操作と高速操作(早打ち)が可能となっています。

そして、この電卓は税理士試験や公認会計士試験の受験生も多く利用しているもので、レベルの高い試験にも十分対応できます。さらに、電卓検定の主催者である日本電卓技能検定協会が推奨しているような商品なので使いやすさは間違いありません。

ただし、この電卓はスクール電卓として、商業高校や専門学校等を中心に販売されているものです。そのため、家電量販店等では販売されておらず、大手ネット通販で買うとなると通常より高い金額での購入しか出来ない状況です。

取り扱いのあるAmazonやヤフーショッピングでは、下記リンクからも分かるように7,000円~12,000円ぐらいのかなり高い金額となっています。

その中で、「日本電卓技能検定協会」と「資格の大原書籍販売サイト」からは、通常の金額(6,000円)で購入することが可能となっていますので気になる方は下記リンクより確認して下さい。

日本電卓技能検定協会>>
資格の大原書籍販売サイト>>

なお、この商品【ND-26S(AZ-26S)】の「リセット機能」「日数計算機能」「時間計算機能」がなくなり、実務中心の機能である「税抜・税込計算機能」「検算機能」が備わった【JS-20WK】という商品もあります。この商品も、画面の見やすさやタッチの感覚は【ND-26S(AZ-26S)】と全く同じであり、実務における使いやすさも充分なのでおすすめです。

おすすめ電卓その2【SHARP:EL-G37】

この電卓【EL-G37】は、カシオ【ND-26S(AZ-26S)】のシャープ版と思ってもらえればと思います。この商品もスクール電卓として、簿記の学習に必要な機能はすべて完備しています。

画面も見やすく、どっしりとした滑り止めが「4つ」ついているので安定した操作が可能です。そして、この電卓の大きな魅力は高速操作(早打ち)に強いところです。1秒間に20回もの入力が可能(公式サイトより)となっています。

ちなみに、この商品の実務中心の機能が備わった商品は【EL-N942X】という商品になります。

おすすめ電卓その3【CASIO:JF-120GT-N】

この商品も簿記で必要な機能はほとんど備わっており、何よりも価格が安いところが最大の魅力です。

ただ、上記で紹介した【ND-26S(AZ-26S)】や【JS-20WK】に比べると画面の見やすさは少し劣り、滑り止めが下に「2つ」しかないため、どっしりとした安定感が少し欠けています。また、ボタンが軽くタッチの感覚はあまりよくありません。

ただ、機能と値段を考えるとコスパ的には充分な商品になります。3級レベルでの使用・サブ電卓としての使用であれば十分に役目を果たしてくれる商品です。

電卓選びはCASIOかSHARPか

このように、簿記におすすめの電卓は、「CASIO」か「SHARP」の2択で選ぶことをおすすめします。ちなみに、各大手専門学校においてもこの2つのメーカーの電卓を推奨されています。

  • 資格の大原→CASIO推奨
  • TAC→SHARP推奨
  • ネットスクール→SHARP推奨

なお、私の個人的な意見としては、シャープよりカシオの方がおすすめです。長く使っており、使い慣れているという点ももちろんありますが、大きな違いとして「キーの配列」が大きく異なるからです。

ND-26S(AZ-26S)

EL-G37

このように、カシオの電卓は数字キーが中心に集中しており、シャープの電卓は数字キーが左側3列に集中しています。そして、間違いなくよく使用する「=」キーや「AC」キーの配置場所も異なっています。改めてみると、それぞれ大きな違いがあるかと思います。

この配置においてよく言われる意見として、右利きの場合(右手で打つ人)はカシオが使いやすく、左利きの場合(左手で打つ人)はシャープが使いやすいと言われています。

これから電卓を用意される方は、機能的に大きな差はないので、キーの配列的に使いやすいと感じる方を選べば問題ありません。将来的な用途や価格など、さまざまなことを考慮して、自分に合うベストな電卓を手に入れましょう。

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